2015年2月27日金曜日

文旦の山のあれこれ


今年から空の下で栽培管理することになった文旦の木約50本。

山の持ち主は、20歳のお孫さんがいるおばあさん。

戦後まもなく国から買った山でサツマイモを育ていた時の話。

傍らに赤ちゃんを置いて、芋を掘っていたとか。

「オギャーオギャー」

赤ちゃんの泣き声にはっと見ると、
下に転がっていて泣いていたらしく、

「それを見て大笑いしたもんよ」

と、おばあさん話してくれました。

ご自身も数年前に木から落ちたんですって。

「高いところに良いものがなっていると、
何とか取りたいと思って、つい手を伸ばし過ぎて落ちるがよ」

らしいです(^^)
ほんと、昔の人は大らかというか、ワイルドですよね。
地に足を付けて生きてきた強さが満ちています。

今回は三年契約で、空の下が管理することになりました。
将来は定年後のご子息が継がれるかもしれないし、
継がないかもしれないし、未来は不確定ですが、いずれにしても、
無農薬無肥料で、美味しい文旦が育つよう、
管理しやすく美しい風景を創れたらいいなあと思っています。
そして、出来る事なら50本の木と人の暮らしを繋げたい。
空の下の願いです。

普通は、いきなり50本もの木を請け負うなんてできませんよね。
都会に居れば、休日に旅行がてら自然の風景に触れるのが精々です。
私も生姜で就農して、お米も作ってはいるけれど、
文旦の世話をするなんて思っても居ませんでした。
ただ、私が移住した地域は過疎の農村でしたので、
衰退していく村に活気を戻したいというか、
この風景や人の営みを残していきたいとの思いがあり、
一年以上悩みましたが、スタッフが増えたこともあって、
今年度から空の下で引き継ぐことにしたのです。

農業が衰退している大きな理由は、
農業で生活をすることの障壁が高い事が挙げられます。
農家出の後継ぎは本当に少ないですよ。
自然の中で格闘して来た年寄りの多くは、子供に農業を奨めなかったんですね。

家が農家でも何でもない人が農業に従事する為には、
土地を買うか借りるかしなければなりませんが、
なるかならないか分からない段階で、
農地を買うのはリスクが高すぎるし、
借りるにしても、大切な農地を知らない人に
いきなり貸すことは殆どの農家はしません。
行政の新規就農者への支援も手薄ですから、
なかなか引き継げるゆとりのある人はいないんですよ。

私だって、そんなゆとりは本当はありません。
離婚して子供を二人育てていますから、現金収入は必須です。
でも、どうしても私はこれを仕事にしたいのですよ。
この自然の中でお米や野菜や果樹を育てた農民の
その成果を後世にまで引き継いでいきたいですし、
そうと決めて踏み込んだ道ですから、目の前に見捨てられそうな
農地があれば、何とかしたいわけです。

私は、従来のような栽培者が作って収穫して売るという
管理の仕方をしたいとは思っていません。
私の目的は、文旦をお金にする事というよりは、
都会と田舎を繋ぐツールにする事なんですよね。
都会で生活をしてる、働いていていながら、
高知県の中土佐に文旦の木を育てられる仕組みを作る事に
興味があるのです。

その為の繋ぐ仕事が出来ればいいなあと思っているのです。

【例えば。。】
●年間5000円/本でオーナーになる。

身体を使って5千円でオーナーになろう!
剪定、芽摘み、摘果、収穫の作業は、基本的にはオーナーの仕事です。
オーナーの事情により作業することが出来ない場合は、
一回4000円で空の下が請け負います。
その年の実りはすべてオーナーの物となります。

●最高年間21000円/本でオーナーになる。

時間の無い方は、一切の作業を空の下に委託した場合、
年間21000円で文旦の木のオーナーになれます。
得られる文旦の量は、その年によって変わりますが、
最低でも15000円分の文旦約25キロ前後を空の下で保証します。
と、こんな感じの事を考えています。


今年のスケジュールとして、3月7日に

『未来の風景を一緒に創ろう!
文旦の山と海と美味しいのイベント』

を行います。

混雑した枝を剪定して、光と風を取り入れる事で、
害虫の発生を防ぎます。

収穫量は前年度より減る事になると思いますが、
今年よりも美味しい文旦になるはず。

その根拠は、昨年ポンカンの木を同じように、
剪定して育てたところ、味も更によくなり、
収量が減った分、充実した実を付けるに至りました。
文旦の木も、風と光を入れる事で、
必ず美味しい逸品が育つと期待しています。

将来的には、オーナーが作業に泊りで来れるような
宿泊施設を用意したいと思っています。

幾つか構想があるんですが、差し当たり、
同敷地内にログハウスを建設予定です。

頑張って作業を進めてはいるのですが、なんせ常駐スタッフ2名で、
その内の一人が全面的に作業を担っている状況ですので、
なかなか進まないですね。
予算もないので、時間がかかります。

そんな中、日立の「環境NPO助成」に申請をしていたりもして、
これもかなりハードル高いみたいなのですが、
なんでも挑戦してみる事にしています。

これから間違いなく増えていくと思われる、
耕作人を失った果樹、畑、田んぼに対応していく為にも、
より多くの人たちが、負担も喜びもシェアしあい、
その結果、都会と田舎を繋ぐ懸け橋となるような
そんな仕組みを皆さんと共に築き上げていきたいと
強く願っています。

何しろ初めての試みですので、進むごとに実態が掴めて、
改善点が見つかるようなそんなプロセスが不可欠だと想像します。
オーナーさんと空の下と共に、丁度良いバランスからなる仕組みを
創造していきたいので、ご興味をお持ちの方は、
是非オーナーとしてご参加ください。

えーと、とても長くなってしまいました。
ここまで読んでいただいた皆様ありがとうございました。

どういう形で発信していくべきか、毎日考えておりましたが、
結局は、こういう形で発信させていただきました。
空の下は、農業、小売業の留まることなく、
それらの環境そのものをシェアしていく事を目指しています。

過疎化は日本の大問題です。
何か新しい仕組みを生み出さなければ、
ベクトルを変える事は絶対に(言い切ります)できません。
既存の取り組みでは正直無理だと宣言しましょう。

物理的な弊害が大きすぎるのです。
この物理的弊害を乗り越えるだけの創造性が必要です。

皆様、休日のレジャーに文旦を育ててみませんか?
農作物を作る喜びや苦労を少しだけ、バーチャルな感じでもいいので、
体感してみませんか?

それらの経験は必ず皆さんの人生を豊かにしてくれるはずです。
空の下では、そのサポートをしていきたいと思いますので
ご意見やご要望、ご提案などございましたら、
ご遠慮なくお問い合わせ下さい。

info@soranosita.net
(↑お問い合わせ)

同文旦の山で収穫した文旦をfbcartで販売しています。
とても美味しい文旦ですので、是非ご賞味ください。

【高知県産 無農薬有機栽培文旦 5キロ(13個前後入り)】
販売数: 4箱
価格 : 2600円(消費税 送料込み)
https://fbcart.jp/item/2494/47210/12982/
(↑ ご注文はfbcartからお願いします)

【高知県産 無農薬有機栽培文旦 10キロ箱(約11キロ、25個前後入り)】
販売数: 2箱
価格 : 5000円(消費税 送料込み)
https://fbcart.jp/item/2494/47163/12982/
(↑ ご注文はfbcartからお願いします)
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。
今後とも空の下をどうぞよろしくお願いします。






2015年2月12日木曜日

26年度産ぽんかん、柚子の販売を終了しました。心から感謝。

久々のブログです。

「一人の女性が農婦になるまでの物語」
をブログで連載していくつもりでしたが、
この物語を連載するには、まだまだ予期せぬ試練が待ち構えていたらしく、
少しの間連載をやめる事にしました。
また、期が熟したらまた書きますね。

ところで、26年度産のポンカン、柚子が完売しました。
お買い上げいただいたお客様へ心から感謝申し上げます。
空の下をご利用くださいましてありがとうございました。

この度、空の下で販売したポンカンは、私が高知に移住して半年後に
住み始めた家(「一人の女性が農婦になるまでの物語」で書いた家です)の
敷地内に凡そ6本のポンカンの木がありまして、それを本年度から
空の下で栽培管理を始めたものです。

もとは、大家さんが栽培していたのですが、高齢の為管理することが出来なくなり、
私に譲ってくれたのです。

大家さんが管理しているときから有機無農薬で栽培していましたが、
剪定作業がままならなくて、木が大きく育っていました。
その木を昨年の春に、手の届く範囲で収穫できるよう大胆に剪定をした結果、
収量は半分に減りましたが、収穫して追熟させる間に腐ってしまう割合もぐっと少なくなりましたね。ほとんど腐る事がなかったです。

もう一点良い傾向がみられました。
それは、ポンカンは通常霜が降りる前に収穫します。
霜が降りると、実が凍らないように果実自身が水分を減らしていく道を選び始めます。
そうなると、スカスカのポンカンになってしまうので、霜が当たる前に収穫するのです。
しかし、今年のポンカンは霜が降りた後もスカスカにならなかったのです。
なぜそれが分かったかというと、一部だけ、試験的に実を収穫しないで置いておきました。
それを年明けに食べて見たところ、この事実が分かったのです。
しかも、今(二月一二日)の時点でまだきになっているポンカンを食べても瑞々しい(^^)
この要因は、一つは糖度が高い事が考えられます。
糖度が高いと凍り難い、故に水分を減らす必要もないという事です。
気候的には昨年よりも寒いですからね。

こうなってくると、やはり果樹の栽培には剪定作業が物を云うのだという事になりますよね。
正しく剪定をすることで、実のなりも良くなるし、害虫の発生も防げる。
そして、農薬を使わなくても見た目にもイイものが出来るようになるのだと、
実践の中で学ぶことが出来ました。
さて、来年度はどんな実がなるのでしょうか。
とても楽しみです。自然農での栽培は本年度が初年度になるので、
来年以降、どのように変化していくのかをしっかり見届けたいと思います。

ポンカンをご購入いただいたお客様からは、「とってもおいしかった」とのお言葉を多数いただいております。早、来年も買いたいとの有り難いご注文もいただいておりますので、
そのお言葉に沿えるよう努めたいと思います。

もう一つ、本年度から栽培管理をすることになった柚子。
数年間、ほったらかしになっていた柚子山の持ち主と縁があって、
その方のご厚意で空の下で管理することになりました。
昨年末に自然農の柚子を急遽収穫したので、限られた数でしたが、
おかげさまで完売致しました。

一口に柚子と言っても、その香りには差がありますね。
柚子は、見た目をよくするために、通常栽培では一週間に一度農薬を散布します。
皮が命の柚子ですからね、無農薬でなければ使いたくないですよね。
それに、人間の皮膚呼吸と同じで皮も呼吸していますから、必ず中に浸透していきますよね。

この柚子も、しばらくほったらかしでしたから、剪定をしてあげないといけません。
今年から、空の下で持ち主の指導の下剪定を始めます。
来年は、今年よりもいい状態で収穫時期を迎える事が出来ると思うので、
楽しみにしていてください。
最後は、在庫がなくてお断りしたお客様もいらしたので、
来年は、もう少しシェア出来るようにしたいと思っています。

もう一つ、文旦に木があります。
昨年は「システムD」という、facebook上のサイトでシェアさせていただいたのですが、
今年は、シェアする量がありません。
来年度に向けて、もっといい品質のものが出せるように、これまた剪定ですね、していきます。

それとそれと、文旦の木約40から50本を空の下で栽培管理することになりました。
これも、持ち主が高齢の為なんですけどね、後継ぎが居なくて、
それ以前から顔見知りで、生姜栽培の初年度にもお手伝いいただいたりしていた縁なんかもあって、私に声がかかったのですが、「宇宇ーーーーーん」としばらくの間、そう、一年くらいですかね、悩んでいたのです。「いやー、管理栽培できないよ、私だけでは…」って。
それでも、
「農薬を散布するような人の手に渡る事は避けたい」
「誰も栽培管理しなくなる事は避けたい」
と、二つ、私の中で避けたい事態を想定していて、
何かの時には、引き継げるような準備は進めていました。
そんな時間が一年くらいあったですかね、
結局、巡り巡って空の下で管理することになったのです。

この文旦もめちゃくちゃ美味しいです。
文旦と言えば、南国土佐の文旦が有名なんですよ。
文旦発祥の地と言われています。
ここは中土佐町ですが、これね、他の文旦より美味しいですよ。
間違いないです。食べてますから私(^^)
この木もポンカン、文旦、同様に剪定が出来ていなかったので、
今年からやりますよオー剪定(^0^)
来年は美味しい文旦もシェア出来るように頑張ります。

空の下では、兎にも角にも、歴代の人たちが育んできた生きる上での幸を
引き継いでいきたいと思っています。
空の下でなくてもいいんですよ。引き継がれることを目的としているのです。
そして、それは、都会で暮らしている、もしくは、別の地で暮らしている、それ以前に自分たちの恵みとなります。
食品添加物や薬まみれの生鮮品による健康被害が叫ばれていて、
尚且つ不自然な野菜が広がっている中、これを阻止するために出来る事と言えば、
自然の恵みを護っていく事です。これが最も早道ですよ。
これを引き継がないという事は、大げさに言えば、人類はこれを捨てているという事なんです。
そんなアホな事ってありますか?
問題、課題を列挙したところで、目の前にある健康な食べ物を捨ててたらこれアホですよね。

動機は単純です。しかし、実行していくには大変です。
それでも、今回のように、ぽんかん、柚子を買ってくれる人がいました。
そして、その方々が喜んでくれました。
その方々の食生活によって生かされたという事が、
本当に嬉しいし、素敵な好循環だなと思うのです。

この文旦の木の話、次にしますね。
とても優しくて、苦労して生きてきたおばあさんのお話です。
血のつながりはないけれど、私はおばあさんの事を思っています。
お金じゃないんですよ。
今回もお金は動いていません。お金で繋がったのではなくて、
心で繋がったのです。
でも、心だけでは生きていけないから、買ってくれる人が必要で、
それがあるから、おばあさんも空の下も「よかった」と思える未来が創れます。

長くなりましたが、今回のブログは、ご購入いただいたお客様にお礼を言いたかったのと、
今年も頑張りますと伝えたかったのと・・・です。

「空の下」をご贔屓下さいまして、心からありがとうございました。
これからもどうぞよろしくお願い致します。